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「サンドパック」というまだあまり知られていない⼯法での施⼯を⾏いましたので、簡単に紹介したいと思います。
サンドパック施工(完成)
国道9 号浜村地区の海岸において、令和元年12 月27 日~令和2 年1 月1 日の強風および高波により海岸が浸食され、
歩道部30m が崩壊、防護柵破損、情報ボックス露出等の被害が発生しました。
この災害の復旧工事として、護岸のための波返しコンクリートを延長する工事とともに
砂の流出を防ぐ浜崖後退抑止工としてサンドパックの施工を行いました。
「サンドパック」ですが、初めて耳にする方も多いのではないかと思います。
これは養浜用材料となる砂を土木用繊維でできた特殊な大型の土のうに入れ、汀線(海面と陸地との境界線)付近に設置する工事の事で、
近年頻発する浜がけ(浜崖)の進行を防ぐ対策として考案された工法です。
鳥取県の情報サイト「とりねっと」でも紹介されています。
上の写真の茶⾊っぽいものがサンドパックですが、⼈の⼤きさと⽐較していただくとわかると思いますが、結構⼤きいです。
実際に施⼯してみて、完成したサンドパックはサイズ以上に⼤きく感じられました!
“砂を詰めた⼤型の⼟のうを汀線付近に設置する”とありますが、
実際のサンドパックは1 つでも幅2.4m、⾼さ1.5m、延⻑は何と20m程度あり、砂を詰めてからでは動かすことはできません。
このため、空の状態のサンドパックを所定の位置に敷設し、ポンプで砂と海⽔を吸出しながらサンドパックの中に詰めていき、
所定の⼤きさまで膨らませていくといった作業を⾏います。
砂を詰める前はぺしゃんこですが
どんどん砂が詰まっていき・・・
最後はこんな感じになります。
施⼯していて⼤変だった事の⼀つが「砂が均⼀に⼊るようにすること」です。
サンドパックには砂を投⼊する⼝が数カ所あるのですが、⼝を付け替えながら、⼝と⼝の間にも砂が均⼀にいきわたるように「⽔みち」をつくります。
この⽅法ですが、「サンドパック上で皆であしぶみ」をすることです!
砂に振動を掛けることで⽔が通る道ができ、きれいな形のサンドパックが出来上がります。
施⼯中は無⼼で「⽔路ができる」ことを考えながら⾜踏みしていましたが、はたから⾒るとちょっと変わった光景だったかもしれませんね!
皆であしぶみ!
現場付近ですが、海に沈む⼣⽇が綺麗で、なかなか⾵光明媚な場所でもあります。
今回の災害復旧⼯事で⾏った対策により、今後同じような災害が起こることなく、より安⼼して⽣活できる環境になるのではないかと思います!