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社員ブログ

柿と杮って見分けつかないよね

書き終わってからタイトルを見たらどっちがどっちか分からなくなってました。

柿(かき)も杮(こけら)も本当にそっくり…

 

 

9月8日に行った大山にある大神山神社奥宮の特別拝観に行ってきました。
現在そこでは保存修理工事が行われており、特別拝観はその現場の見学会でした。

 

麓は雨が止んでいたのですが、大山寺の辺りに着くと雨が降っており、大神山神社奥宮へと続く参道が苔と雨の効果で不安定であまり写真が撮れなかったです。

 

この日は滑りやすかった参道

 

が、参道のいたるところにお地蔵様がおられたり、灯篭があったりと不思議な空間でした。

 

 

大神山神社の神門。かんぬきが外側についているので「逆門」と呼ばれることも


 

 

特別拝観がスタートする前に、現場の説明と屋根の修理工事の杮(こけら)葺きの説明、また、拝殿内の保存修理工事についてそれぞれ説明を受けました。

 

こけら葺きの説明は板の作り方から実演で教えていただき、木の板ってこんなきれいに3㎜に割けるのかと驚かされました。

こけら板を作成している様子。
丸太を板の長さに輪切りしてから手作業で作成していくそうです。


 


 

この説明の後、全員が実際の道具の屋根金槌と竹釘を用いてこけら板を打つ体験をしました。

まずこけら板に刺すところから難しかったのですが、打ち始めてからも角度が悪かったのか普通の釘と違って半分過ぎたくらいでぽきっと折れてしましました。

体験中の会長


 

 

続いて非公開の拝殿内の補修についての説明で、漆の採取から塗るまでの流れやどんな技法が使用されているか、そして絵の塗料の説明を受けました。

 

漆を採取したり、塗ったりする道具たち
奥宮では白檀塗が用いられている


 

拝殿の装飾の修繕に使用されている塗料
(日本画の材料)



 

説明の後、お清めを受けてヘルメットを装着し、ようやく本日のメインである屋根修理工事の様子を見に行きました。

 

野地や小屋組の補修したところ。いつ補修したのか分かるように修理年の焼き印を押した材料が使用されていました



 

 

実際の杮葺きの作業もこんなに近くで見ることができました。


 

職人さんに直接質問しても良いということで板をどう選んでいるのかや、屋根の厚みなどのお話を聞きました


 

 

こけら板1枚の厚みは3㎜程度ですが


 

屋根となるとこれだけの厚みになるそうです


 

 


 


 

見学させていただいた足場内はこんな感じになっていました。
終わってからカーブ部分はどうやって作業したのか聞いとけばよかったな、と……

 

 

前年度に修理が終わった屋根



 

大神山神社は11月~4月の間は2mを超える大雪の影響もあり、足場を解体して作業をやめるそうです。
なので、夏の間に直して冬が来る前に足場を解体して冬が終わったら足場を新たに設置して…と、ものすごく大変な工事だと思いました。

 

 

 

 

見学後、ヘルメット返却時に特別拝観記念品として大神山神社奥宮屋根こけら板古材をいただきました。




 

 

 

 

そして遷宮されている下山神社にお参りして、大神山神社の拝殿で御朱印を頂いて、と
この日1ヶ所目の見学は無事に終了しました。

 

 

 

 

 

 

X(Twitter)を見ている人はこの後何が起きたかお察しかもしれませんが…
続きは次回の建築当番週にて!